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eBook, Thought Leadership
銀行接続のデジタル化が、資金配置を最適化する上でなぜ重要なのか
確信を持って資金を特定し利用できる企業は、現在、戦略的な価値創造のための資産として流動性を活用することができます。これは、しばしば見過ごされていたり、利用できなかった競争優位性ですが、デジタル化された銀行接続の進歩により、現実となりつつあります。組織がどのように資金を動かし、管理し、保管し、守るのかは、他の資産と同様に、コスト、ベネフィット、リスクが伴います。Alphabet 社の CFO の Ruth Porat 氏が述べる通り、「流動性が聖域であることに疑いの余地はありません」。今日、多くのリーダー企業は、流動性を資産として扱い、それを市場の武器として利用することができることを認識しています。 企業の流動性管理の実践は、最近の金融、地政学、貿易、公衆衛生の危機により、ますます頻繁に流動性の混乱が起こるという「ニューノーマル (新常態)」に直面しています。これらの要素は、新しい金融・支払チャネルへのアクセス要求、より高度化した不正の手口、新しい地域や通貨により良く、より速く、より安価にスケールアップするというビジネスからの要求により、複雑化しています。能動的に流動性を管理できないことは、キーアセットである手元資金を見失うことを意味します。PwC の推定では、企業が保有する資金の 25% が財務部門からは見えていないとされています。 合理的なソリューション 企業内の ERP システム、取引プラットフォーム、銀行間を独自の方法でそれぞれ個別に連携する従来のアプローチでは、資金の最適化に必要な全体を俯瞰する視野を獲得することは不可能でした。その結果、流動性のプールは相互に分断され、ビジネスの成功は限られたものになりました。さらに、銀行や支払システムごとに独自の資金を配置することは、コストと時間のかかる作業でした。しかし、革新的で合理的な流動性管理のソリューションにより、こうした課題を解決し、変化するビジネスニーズに対応することができるようになりました。 今こそ、日々の業務をシンプルなものとして、次世代の流動性管理を可能にする銀行接続のアプローチを構想すべき時です。現在では、一貫性のあるインターフェースと API を使用してプロセスのあらゆる側面を統合することで、新しいアイデアのみならず、アイデアをサポートするテクノロジーサービスの新しいアプローチを備えるソリューションがあります。 次世代の流動性最適化: CaaS = サービスとしての銀行接続 従来のアプローチの限界は非常に深刻で、企業の流動性管理を実現するための新しいデジタルサービスは、最優先のプロジェクトでなければなりません。旧来の方法に固執する組織は、危険にさらされるでしょう。例えば、AFP (Association for Financial Professionals) による最近の調査では、 68% の組織が支払詐欺のターゲットになったことがあるとわかっており、その状況においては、不正行為を阻止し、支払管理を実施する能力が大きく損なわれていることになります。 さらに、組織を銀行に接続するのに 3 ヶ月〜 9 ヶ月もかかっては、ビジネスの機敏性 (アジリティ) を持つことはできません。最も有望な方法は、一貫性があり、全体的で、文書化され、安全な流動性管理を提供するあらゆる側面において、CaaS (Connectivity-as-a-Service)、すなわち「サービスとしてのコネクティビティ」を用いたアプローチを実現することです。そうすることで、企業はすべての流動性に関わるパートナーと迅速性と堅牢性をもって接続し、ニーズの変化に応じて、流動性に関するサービスプロバイダーをより容易に適応させることができます。 クラウドレジリエンスと API 流動性最適化のために、企業は最新のテクノロジーを基盤として設計されたサービスを導入する必要があります。「as-a-Service モデル」 (サービスとして提供されるモデル) では、クラウドプラットフォームを利用することで、企業は使用量に応じた支払いすればよいため、このアプローチの核となります。さらに、回復力、バックアップ、セキュリティ、システム管理など、IT インフラに関わる多くのタスクは、サービスプロバイダーが行います。そのため、社内の IT 部門は、可能な限り高付加価値業務に集中することができます。 また、次世代のソリューションでは、API やあらかじめ組み込まれた統合機能を使用することで、システム全体のさまざまな側面の連携を大幅に簡単化することができます。この場合、ERP システムと取引プラットフォームを、より迅速かつ正確に連動させることを意味します。一貫性があり、文書化された API と統合機能を使用することで、設定時間を大幅に短縮できるだけでなく、将来の変更も簡単に実施でき、手作業によるミスをなくすことができます。簡略化された統合機能と相互作用によって、CaaS (サービスとしてのコネクティビティ) を実現します。...

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eBook, Thought Leadership銀行接続のデジタル化が、資金配置を最適化する上でなぜ重要なのか確信を持って資金を特定し利用できる企業は、現在、戦略的な価値創造のための資産として流動性を活用することができます。これは、しばしば見過ごされていたり、利用できなかった競争優位性ですが、デジタル化された銀行接続の進歩により、現実となりつつあります。組織がどのように資金を動かし、管理し、保管し、守るのかは、他の資産と同様に、コスト、ベネフィット、リスクが伴います。Alphabet 社の CFO の Ruth Porat 氏が述べる通り、「流動性が聖域であることに疑いの余地はありません」。今日、多くのリーダー企業は、流動性を資産として扱い、それを市場の武器として利用することができることを認識しています。 企業の流動性管理の実践は、最近の金融、地政学、貿易、公衆衛生の危機により、ますます頻繁に流動性の混乱が起こるという「ニューノーマル (新常態)」に直面しています。これらの要素は、新しい金融・支払チャネルへのアクセス要求、より高度化した不正の手口、新しい地域や通貨により良く、より速く、より安価にスケールアップするというビジネスからの要求により、複雑化しています。能動的に流動性を管理できないことは、キーアセットである手元資金を見失うことを意味します。PwC の推定では、企業が保有する資金の 25% が財務部門からは見えていないとされています。 合理的なソリューション 企業内の ERP システム、取引プラットフォーム、銀行間を独自の方法でそれぞれ個別に連携する従来のアプローチでは、資金の最適化に必要な全体を俯瞰する視野を獲得することは不可能でした。その結果、流動性のプールは相互に分断され、ビジネスの成功は限られたものになりました。さらに、銀行や支払システムごとに独自の資金を配置することは、コストと時間のかかる作業でした。しかし、革新的で合理的な流動性管理のソリューションにより、こうした課題を解決し、変化するビジネスニーズに対応することができるようになりました。 今こそ、日々の業務をシンプルなものとして、次世代の流動性管理を可能にする銀行接続のアプローチを構想すべき時です。現在では、一貫性のあるインターフェースと API を使用してプロセスのあらゆる側面を統合することで、新しいアイデアのみならず、アイデアをサポートするテクノロジーサービスの新しいアプローチを備えるソリューションがあります。 次世代の流動性最適化: CaaS = サービスとしての銀行接続 従来のアプローチの限界は非常に深刻で、企業の流動性管理を実現するための新しいデジタルサービスは、最優先のプロジェクトでなければなりません。旧来の方法に固執する組織は、危険にさらされるでしょう。例えば、AFP (Association for Financial Professionals) による最近の調査では、 68% の組織が支払詐欺のターゲットになったことがあるとわかっており、その状況においては、不正行為を阻止し、支払管理を実施する能力が大きく損なわれていることになります。 さらに、組織を銀行に接続するのに 3 ヶ月〜...続きを読む
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Success StoryBeam-Suntory: グローバル財務変革・戦略と流動性最適化Beam Suntory’s Treasury transformation modernized their operations in a decentralized environment, and with the added complexity of navigating global volatility. A dispersed team challenged by manual processes with a need to leverage a system...続きを読む
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eBook, Thought Leadershipトレジャリー・マネジメントにおける AI の活用Artificial intelligence and machine learning (AI/ML) have gradually worked their way into everyday life in treasury and finance, but we’ve only scratched the surface of their potential. This eBook explores the use cases for...続きを読む
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Fact SheetKyriba 流動性アナリティクスKyriba’s Liquidity Analytics is part of the comprehensive SaaS-based Kyriba Analytics reporting platform giving CFOs and treasury the ability to identify enterprise-wide, integrated cash, coupled with debt and investment data presented with superior visualization...続きを読む
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Fact SheetKyriba モバイルアプリSecurely access core treasury workflows anytime, anywhere Complimentary for Kyriba clients, the Kyriba Mobile application extends core treasury and payments management functionality from desktops to mobile devices, empowering CFOs and treasurers to make informed,...続きを読む
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eBook, Thought Leadership支払の ISO20022 対応: その成功方程式( 原文: The Winning Formula for Your ISO 20022 Payments Migration ) 世界中で支払のメッセージが標準化されていないことは、ペイメントファクトリーやペイメントハブをモダナイズしていく上での大きなイシューです。標準化されていないために、クロスボーダーでの支払にコストがかかり、充分な透明性がなく、支払における不正 の増加やセキュリティリスクの高まりが見られます。多くの企業は、ローカルフォーマットの開発に膨大なリソースを費やしていますが、それでもなお、国内および国際送金の支払の検証やデータの照合を含む E2E (End-to-End: 始まりと終わり) のプロセスを調和させることができない複雑性に直面しています。 2009 年版の ISO20022 ベースの XML メッセージ標準規格の採用は、長年に渡り大きな進歩を遂げています。この規格は、グローバルに企業の支払に重要な成熟したフォーマットと考えられています。しかしながら、企業や銀行は、ローカルのレガシーフォーマット、あるいはさらに憂慮すべきことに独自フォーマットのサポートや保守に多くの時間とコストを費やしており、恒常的に保守を行うという課題を抱えているのが現状です。 幸い、SWIFT や EPC (European Policy Center) のほか、多くの銀行や企業の協業のもと、「2019 年版」の ISO 20022...続きを読む
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eBook, Thought Leadershipキャッシュをより鮮明に捉えるための 5 段階Cash is still king — but the value of cash and forecasted liquidity held or planned by the company can only be realized if the treasurer knows what cash is available, where it is...続きを読む
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eBook, Thought LeadershipAPI が資金・流動性、支払のプロセスに与える変革APIs offer a lifeline for CFOs and treasurers who are looking for both innovation and cost improvements. Although many CFOs think of APIs as an expedited pathway for bank connectivity, bank connections are just...続きを読む
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Fact SheetKyriba アナリティクスKyriba Analytics delivers integrated visual dashboards and pre-built analytics for Kyriba Cash, Liquidity, Treasury, Risk, Compliance and Supply Chain Finance modules and data. Kyriba Analytics goes beyond traditional reporting by offering on-demand drill down,...続きを読む
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Fact SheetKyriba の流動性管理ソリューションKyriba の資金管理、流動性管理と流動性アナリティクス のモジュール群は、資金・流動性の予測と、データドリブンの流動性にかかる意思決定に求められる完全なソリューションを提供します。続きを読む
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PodcastEpisode 30: フリー・キャッシュフロー戦略とビジネス・リーダーシップ今回の CFO Podcast では、DT One の CFO Dan Gardner とともにフリー・キャッシュフロー戦略とビジネス・リーダーシップについてディスカッションします。続きを読む
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Fact SheetKyriba 流動性計画資金予測と流動性計画をモダナイズしていく 資金予測のポストパンデミックの世界における変化 — 新たな潮流は、フリーキャッシュフローと資金流動性を「より正確に」、そして「高度なスピードで」見極めていくことです。Kyriba は、資金予測の地平線を大胆なまでにひろげ、流動性の意思決定をデータドリブンで支援する完全にモダナイズされたソリューションで応えます。 スプレッドシート依存を減らそう 資金予測を担う財務担当者はこれまでスプレッドシートに依存しがちでした — 簡単なものから複雑なものまで、レポート作成やシナリオ分析のためのモデルに必要な予測を行うために。 Kyriba の流動性計画モジュールは、スプレッドシートのように簡単なデザインでありながら、複雑な予測モデルを実現できる柔軟性を備えます。 Kyriba が提供する柔軟性と正確性 Kyriba の流動性計画モジュール (Liquidity Planning) は、新しい資金予測のための機能で、財務部門における、これから先の日/週/月/年の、より正確な意思決定をサポートします。流動性計画モジュールは、資金予測を支援するだけでなく、流動性アナリティクスとのコンビネーションにより、流動性計画における一連の活動を支援します。 主な特長 柔軟性と多彩なコンフィギュレーション 予測モデルを何度でもお好みの方法で設定可能。トップダウン/ボトムアップを含むプレゼンテーションで社内の様々なニーズに応えます。 数式で作り込み 明細行や集計行に含む/含まないデータを数式で選別。 複数の資金予測を同時にシミュレーション可能 異なるデータと前提条件に基づいて、複数の資金予測サイクルを同時に実行。 What-if (もしも) シナリオ 流動性とリスクの多様なシナリオ・仮説に基づいて、予測モデルを形成。 Excel のような操作感 ワンクリックでオンデマンド編集、予測データに直接コピー&ペースト。 ワークフローで提出・レビュー 他のユーザーたちとコラボレーション。通知でタイムリーにキャッチアップ、コメントでフィードバック。...続きを読む
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Fact SheetSWIFT での銀行接続Kyriba is a fully SWIFT-certified Application for Cash Management and Payments, offering multi-bank Connectivity-as-a-Service integrated within Kyriba’s leading liquidity management cloud platform for treasurers and CFOs. SWIFT Alliance Lite2 for Corporates Kyriba has fully...続きを読む
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Fact SheetKyriba 売掛債権ファイナンスThe speed with which you as a seller convert receivables into cash is critical for your organization. Accelerate a cash injection into your company with Receivables Finance—Kyriba’s new working capital solution. Turn Accounts Receivable...続きを読む
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Video時価評価と会計連携Kyriba は、ASC と IFRS に準拠したデリバティブおよびヘッジ会計をサポート、バリュエーションのための時価評価や、デリバ ティブおよびヘッジ会計の仕訳を ERP に自動連携することも可能です。続きを読む
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Fact SheetKyriba インハウスバンキング (IHB)For companies with complex funding, procurement, FX, or cash and liquidity management activities, managing these without technology is challenging to say the least. Kyriba’s In-House Banking (IHB) platform gives organizations the control to create...続きを読む
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Success StoryAdobe: システム統合による財務変革Adobe is experiencing substantial growth with a goal of creating a world-class treasury organization and to build a platform that would sustain it throughout the next decade. “This was a very open-minded collaboration where...続きを読む
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Thought Leadership, ResearchEnterprise Liquidity Management: A New Ecosystem for Corporate Chief Financial OfficersEnterprise Liquidity Management (ELM) has emerged as a new practice area within the CFO’s and treasury professional’s remit to manage and execute the entire lifecycle of corporate liquidity—a specialized capability traditional Treasury Management Systems...続きを読む
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Fact SheetKyriba 資金管理 AIAI の力で、より確実、より正確な資金予測を — 。 資金管理 AI は、人工知能によってキャッシュフロー予測を改善することで、財務担当者やファイナンスリーダーたちがよりスマートにビジネス上の意思決定を行うことを可能にします。資金予測 AI がデータをオーガナイズ・活用することで、企業はより早く、より簡単に、より正確に、より一貫性のある資金予測の意思決定を行うことができます。 資金予測の自動化 Kyriba 資金管理 AI の人工知能と確度の調整機能により、企業の短期予測の精度向上を期待できます: Kyriba プラットフォームに蓄積されたキャッシュフローの過去データから自動学習、入力されたフローを元に予測を長期に渡って継続的に改善することができます。 組織のリスクポリシーに基づき、流動性の期待コストを最小化するためにキャッシュクッションを調整・最適化することができます。 Kyriba アナリティクスの活用 資金管理 AIは、組織のニーズに応じてカスタマイズ可能な、視覚的にわかりやすい資金予測ダッシュボード一式を提供します。特徴は以下の通りです : 考慮した期間見通しでのキャッシュの予算と資金残高の予測値の試算 予測したキャッシュのインフローと確認されたアウトフローのレポート データフィルター (国や通貨など) による、予測エクササイズへのフォーカス ユーザーが選択可能な確度レベル 資金管理 AI は、シンプルなスライダー式のコントロールで、組織のリスクプロファイルとポリシーに基づいて、適切な確度レベルを選択・リアルタイムで予測を調整することができます。バックテスト・レポートにより、財務担当者は予見した内容の有効性・正確性を継続的にコントロールできます。 シームレスなデータ統合 資金管理 AI...続きを読む
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VideoKyriba 製品概要Kyriba is the global leader in cloud treasury and finance solutions, delivering Software-as-a-Service (SaaS) for CFOs and corporate treasurers. It provides treasury, risk management, payments, connectivity, and working capital solutions that are all connected...続きを読む
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Thought Leadership, WebinarHCSC はワーキング・キャピタルをどう 40億ドルから 2,500万ドルにまで減らしたのか米国の健康保険会社 Health Care Service Corporation (HCSC) は、データドリブンの財務のオペレーションをどのように、そしてなぜ実現し、全社的なビジネスの改革を支えたのか。 AFP 通信の 2021 年 Pinnacle Award を受賞した同社のディスカッションをご覧ください (英語)。続きを読む
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Success Story, VideoBarilla: トレジャリー成功のレシピGiangaddo Prati, CFO and CIO of Barilla, discuses the evolving role of the CFO and Treasury in today's market with Andrea Delvo, Managing Director of Kyriba Italy. Prati shares his views on the unique...続きを読む
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Success StoryCooke Aquaculture Unlocks Liquidity with In-House Banking and Payment Factory SuccessesIn 2020, Cooke Aquaculture introduced Cooke Bank as a concept for centralizing its global liquidity and FX exposure. Between October 2020 and April 2021, a multi-layered, fully tax and transfer pricing compliant In-house Bank...続きを読む
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Success StoryHCSC: ワーキング・キャピタル 90% 削減までの道のりAt KyribaLive 2022, David Deranek presented the following business case review that resulted in HCSC’s Technology Transformation and being awarded the 2021 AFP Pinnacle Award Grand Prize. “By elevating all these data proficiencies, treasury...続きを読む
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Fact SheetKyriba バリューエンジニアリングKyriba は、クライアントがビジネスを成功に導くための明確な道筋を持つことができるように、クライアントとのエンゲージメント手法の一部として、構造的なバリューエンジニアリングのアプローチを確立しています。 バリューエンジニアリングのプロセスは、イニシアチブによる評価フェーズから始まり、クライアントが Kyriba への投資から最大限の可能性とリターンを得られるように、そのライフサイクルを通じて活動を続けます。 バリューエンジニアリングは、クライアントが Kyriba のソリューションを通じてデジタル化されるキャッシュとトレジャリー・マネジメントの主要プロセスを特定の上、理解し、検証・正当性の確認を通じて、ビジネス価値を実現できるように設計されています。 バリューエンジニアリングは、合意されたビジネス成果を確実に達成するための方法として、選ばれたクライアントには無償で提供されます。Kyriba のバリューエンジニアリング・チームは、年間 200 件以上のクライアントにカスタマイズされたサービスを提供しています。 Kyriba のバリューエンジニアリングの手法は、「バリューディスカバリー (発見)」、「バリューモニタリング (観察)」、「バリューリアライゼーション (実現)」の 3 つのフェーズで成り立っています。 バリューエンジニアリングのライフサイクル バリューディスカバリー (発見) 導入後、Kyriba は、クライアントがバリューディスカバリーの段階で合意したビジネス上の利益を達成していることを確認するため、先行指標や遅行指標、適合のためのベストプラクティスといった主要な成功基準をクライアントとともに定義します。バリューモニタリングのエンゲージメントは、短期間で実施されるように設計されており、クライアントの希望に応じて、通常、年に 1~ 2 回展開されます。モニタリング期間は、組織の希望に応じて、多くの場合四半期または半年に 1 回実施されます。 バリューモニタリング (観察) 導入後、Kyriba は、クライアントがバリューディスカバリーの段階で合意したビジネス上の利益を達成していることを確認するため、先行指標や遅行指標、適合のためのベストプラクティスといった主要な成功基準をクライアントとともに定義します。バリューモニタリングのエンゲージメントは、短期間で実施されるように設計されており、クライアントの希望に応じて、通常、年に 1...続きを読む
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Success Story, VideoKyriba クライアントからの声: ともに頂へKyriba のイノベーション、テクノロジー、支援を通じて、どのように財務のトランスフォーメーションが実現されたのか — クライアントのトレジャリーリーダー達が Kyriba の導入前に直面した主な課題と、導入によって達成したビジネス上の成果について語ります。 登場クライアント : Specialized Bicycle Components HCSC (Health Care Services Corporation) Cenveo Worldwide Koch Industries LifeSpace Communities続きを読む
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Fact SheetKyriba プレミアムサポートKyriba Premium Support provides a more advanced level support for Kyriba clients looking to further enhance the user experience and receive proactive response to support issues. The primary features of Premium Support is the...続きを読む
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Fact SheetKyriba マーケットプレイスKyriba helps companies manage their liquidity, through a unified set of innovative products across treasury, risk, payments, working capital and connectivity. The Kyriba Marketplace is an API-driven global liquidity network offering apps, data and...続きを読む
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Fact Sheet支払不正検知Payments fraud continues to be a top concern for organizations. Fully 92% of finance leaders observed that fraud in 2021 was as bad as, if not worse, than the year before, according to the...続きを読む
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Fact SheetKyriba ワーキング・キャピタルKyriba offers multiple early payment programs to improve financial performance. Dynamic Discounting reduces cost of goods sold through the direct discounts earned from suppliers, increasing net income while simultaneously improving the return on excess...続きを読む
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Fact SheetKyriba 銀行接続コックピットBank Connectivity and Balance Monitoring in One Powerful Dashboard Finance teams rely upon critical daily banking information for insight into cash and liquidity. Yet monitoring bank connection status, variance troubleshooting and reconciliations between bank/cash...続きを読む
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Fact Sheet財務取引 (FT)Kyriba’s Financial Transactions modules support the tracking and management of debt, foreign exchange, interest rate and investment transactions through a centralized dashboard available to the treasury team and other departments. Kyriba’s Financial Transactions modules,...続きを読む
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Fact SheetKyriba + BlackLine インテグレーションGreater Integration, Connectivity and Reporting with Kyriba and BlackLine Kyriba and BlackLine are partners delivering customers greater cash visibility and reporting capabilities from the bank all the way to the general ledger. Our customers...続きを読む
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Success StoryKoch Industries: グローバル資金可視化 – テクノロジーと財務変革How one of America’s largest privately held companies put Kyriba technology to work to centralize Treasury functions and achieve strategic level maturity. In 2018, Koch Industries worked with Kyriba’s Value Engineering team to perform...続きを読む
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Fact SheetKyriba BCaaS: サービスとしての銀行接続Introducing Kyriba’s Bank Connectivity as a Service (BCaaS) for financial institutions. Kyriba is offering and expanding our market-leading, proven solution directly to our banking partners. As bank clients continue to invest heavily in state-of-the-art...続きを読む
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Fact SheetKyriba エンタープライズ・コネクティビティKyriba のコネクティビティ・サービス (CaaS: Connectivity as a Service) は、ERP や社内の財務システム、サードパーティー・プロバイダー、そして世界中の金融機関と接続するためのコネクティビティ・ソリューションを貴社に提供します。続きを読む
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Fact Sheet流動性最適化、リスク削減、そして成長の飛躍へKyriba ELM プラットフォームは、トレジャリー & リスク、コネクティビティ、支払、ワーキング・キャピタルといった一連のソリューションを通じて、CFO とそのチームに可視性、コントロール、生産性、データ駆動型の意思決定を可能にする環境を提供します。IT を含む企業のファイナンス関連部門は、Kyriba のオープン API 開発者プラットフォームやマーケットプレースを通じて新製品やサービスにアクセスし、銀行、ERP 群、サードパーティーシステム、グループ内のデータ群とを、企業グループ全体に渡りインテグレートすることができます (能動的に、分散する個々の機能やデータを統合的に扱うことができます) 。 CFO は Kyriba を通じ、これまでにないベロシティ、精度、効率性をもって「流動性」を捉え、守り、高め、動かすことができます。 製品 トレジャリー & リスク コネクティビティ 支払 ワーキング・キャピタル ソリューション適用範囲 エンタープライズ 中小企業 各業界 国内およびグローバル組織 ソリューション適用範囲 開発者ポータル API ドリブン BI...続きを読む
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Success StoryCenveo: 予測正確性 93%、生産性 90% 改善Enterprise Liquidity Management results in $490K value in less than 3 months Cenveo needed a way to improve visibility into overall liquidity and provide management on-demand insights into the performance of their strategic liquidity...続きを読む
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Fact SheetKyriba APIAs the leader in connectivity for treasury and finance systems, Kyriba maximizes the power of APIs to drive liquidity transformation for CFOs and treasurers. Kyriba’s Open API hub enables treasury, finance and IT teams...続きを読む
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WebinarERP と TMS の棲み分け — Kyriba と ERP の連携とそのメリット現在、ERP (Enterprise Resource Planning) が広く浸透し、近年は ERP パッケージ領域におけるその世代移行もまた経営課題のひとつとして挙がっています。 一方で、これまで特に日本においてはデジタル化の聖域としてその対象に含まれない傾向にあった財務領域においても、グローバルビジネスの拡大、コロナ以降の BCP 確立、また、DX (デジタル・トランスフォーメーション) の潮流の中で、そのデジタル化への需要が高まってきています。 当ウェビナーでは、ERP を導入済みの企業、また、ERP の導入・移行を検討・予定している企業のご担当者を対象に、「TMS で何ができ、ERP とどう棲み分けられるのか」「Kyriba TMS と ERP の連携とそのメリット」について財務・情報システム (IT) 両方の観点から説明します。続きを読む
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WebinarKyriba を使った財務業務高度化へのファーストステップ新しいワークスタイルへのシフトとして、多くの企業において、リモートワークの推進、それに伴う IT インフラの再構築が行われています。一方で、財務部門としては、資金繰りや為替リスク管理など、日々の様々な業務への対応が必要です。これまでのように、オフィスに出勤し、銀行端末にアクセスし、支払い作業を行い、多くのペーパ―ワークをこなし、対面の商談を行うことが持続可能なものなのか、財務部門の業務そのものの抜本的な見直しが、今、求められています。 Kyriba が財務部門のテレワーク環境と働き方改革を実現する仕組みとして優れている理由として下記 5 つが挙げられます。 社内外を問わず、世界中のどこからでもアクセス可能 ペーパーレス化の推進と業務効率化 有事にも対応できる「耐久性のある業務プロセス」を構築 財務部門の業務を網羅的にサポート 銀行と同水準の堅牢なセキュリティ Kyriba を使った財務業務高度化の第一歩として、マルチバンク環境での資金ポジションの可視化から、資金予測・資金繰り業務をどのように実現できるのか、デモンストレーションも交えてご紹介します。続きを読む
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Webinar不正対策日系上場企業の財務・経理領域での不正は 2019 年の過去最多の 70 社に上りました。新型コロナが感染拡大した 2020 年も、2019 年からは若干減少しましたが、58 社と、5 年前までは年間 30 社前後で推移していたのに対して高い水準で発生しています。 不正は対岸の火事ではなく、今や財務部門の喫緊の課題です。更には、現在の有事の状況下、通常とは異なるリモートワーク環境での場当たり的なオペレーションを強いられている状況を狙って犯罪者集団によるサイバー攻撃が急増します。 一方で不正の影響は不自然な資金の流れとなって最終的には資金の動きに現れます。増加する不正な支払いや詐欺を防ぐためには、システムを使って資金管理することで、不正を検知・抑止することができます。 当ウェビナーでは不正対策を目的にどのように財務業務を高度化していくべきかについて、グローバル No.1 の財務管理プラットフォームを提供する Kyriba の視点でそのアプローチと手法について解説します。続きを読む
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eBook, Thought LeadershipAFP ガイド: LIBOR 廃止後の世界に備える国際的な金利指標であるロンドン銀行間取引金利 (LIBOR) は廃止され、2022 年までに代替指標が導入される見込みです。30 年に及び財務部門の指標だった LIBOR の廃止は、大きな不確実性を生み出し、市場参加者は、幅広いコンセンサスが不在のまま選択を下すか、あるいは誰かが判断してくれるのを待つしかありません。続きを読む
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eBook, Thought LeadershipERP 移行: 銀行間インテグレーションの効率化ERP のクラウドへの移行には、特に情報システム (IT) に関するコストと時間を必要とします。多くの企業にとって、銀行間のインテグレーションはプロジェクトに立ちはだかる最も困難な工程のひとつです。続きを読む
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Success Storyヤンマーホールディングス多様な事業をグローバルで展開するヤンマーグループは、海外ビジネスを拡大しており、M&A にも積極的だ。グローバルなガバナンス強化は必須のテーマであり、資金効率の向上も目指している。そこで、資金の動きを可視化してガバナンスやリスクマネジメントのレベルアップを図り、同時に、世界各地の地域本社を中心にプーリングを実施。資金を地域内で融通することで、支払い利息を数億円レベルで圧縮することに成功した。グループ全体の資金状況の可視化を通して、戦略的な財務を強力に推し進めている。 戦略的財務を推進する原動力となったヤンマーグループの変革の内容について、ホールディングスの矢野氏、廣瀬氏、中国地域本社の増田氏のお三方よりお話を伺った。 ヤンマーホールディングス 財務部 財務グループ 課長 矢野 芳和氏 洋馬発動機(上海)有限公司 企画管理部 資金グループ 経理 増田 佑平氏 ヤンマーホールディングス 財務部 財務グループ 廣瀬 就一氏 ガバナンス強化と資金効率の向上を目指す 産業用や船舶用のディーゼルエンジン、農業機械、建設機械、エネルギーシステム、マリンプレジャー、コンポーネントなど幅広い事業をグローバルで展開するヤンマーグループ。連結で現在約 8000 億円の売上規模だが、1 兆円を目指すという目標を掲げている。そのためにも、海外事業の拡大は不可欠だ。現在50%ほどの海外事業比率をさらに高めようと、海外でのM&Aも積極的に推進している。 「海外ビジネスの割合が大きくなる中で、グローバルガバナンスの強化は重要な課題となっています」とヤンマーホールディングスの矢野 芳和氏は話す。特に海外M&Aでは、一般的に買収企業の統合に手間取り、リスクのあるプロセスが温存されるケースも少なくない。こうした事態を避けるために、財務部としてもガバナンス強化のための基盤づくりが求められていた。また、不正防止やコンプライアンス確保も必要だった。 「最近、世間では偽メール詐欺や送金事故、従業員の不正といったニュースをよく聞きます。お金に絡む犯罪への対策強化の必要性も高まっています」と矢野氏は語る。 一方で、グループ資金の効率化というテーマも重要だ。「銀行借り入れをいかに減らすか、あるいは増やさないようにするか。それはグループ全体の経営課題です。以前は、同じ地域でも余剰資金がある会社と借り入れが多い会社がグループ内で並存し、グループとしては効率の悪い状況でした。また、子会社によっては、手元資金を確保したいために、銀行への預金・借り入れの両建てがかなりのボリュームになっているケースも見られました。グループ内で資金を融通する仕組みを整えれば、借り入れの圧縮が可能になります」(矢野氏)。 そこで財務部が打ち出したキーワードが、「可視化」と「資金効率」である。可視化を進めることで、本社及び世界5極の地域本社(欧・米・中国・シンガポール・日本)から各国の子会社へのグリップを強め、同時に、グループ内の余剰資金をプーリングして銀行借り入れを減らす。プーリングは余剰資金を一元管理する仕組みで、グループ内の資金を効率的に活用することができる。ヤンマーグループは、世界5極 それぞれでの可視化と資金効率の向上を目指した。 このような狙いから、同グループは 2015 年、キリバが提供するクラウド型資金・財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」を導入した。...続きを読む
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eBook, Thought LeadershipCFO はどう財務部門をプロフィットセンターに変えるのかKyriba and CFO.com surveyed more than 150 CFOs and senior finance executives to learn their current priorities related to treasury, their top treasury concerns for 2020 and areas they think need to improve.続きを読む
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Success Story荏原製作所海外事業を展開する企業にとって忘れてはならないのが、資金管理・財務管理体制のグローバル化である。本社と現地法人が個別に資金管理・財務管理を行っているようでは、資金の有効活用が行えない上に、粉飾などの不正リスクにもさらされてしまう。大手産業機械メーカーである荏原製作所は、世界中に展開するグループ子会社の資金可視化に着手し、モニタリング精度の向上や資金管理・財務管理業務の効率化などのメリットを得ることに成功した。 グローバル資金管理・財務管理の実現がビジネスを成長に導くドライバーに、財務情報の可視化がいまなぜ重要なのか。荏原製作所・経理財務統括部の青木氏、佐藤氏、津川氏よりお話を伺った。 荏原製作所 経理財務統括部 財務部長 青木 仁氏 荏原製作所 経理財務統括部 財務部 財務企画課 担当課長 佐藤 美歩氏 荏原製作所 経理財務統括部 財務部 財務企画課長 津川 卓也氏 海外子会社の財務情報可視化が大きな課題に 風水力機械や環境プラント、精密・電子などの分野において、産業/公共インフラを支える高品質な製品群を提供する荏原製作所。同社では中期経営計画「E-Plan 2019」のもと、事業収益性向上を目指す活動を推進。ポンプ生産の自動化に向けた設備投資や、海外拠点におけるサービス&サポート事業の拡充など、様々な施策を展開している。 同社の青木 仁氏は「私たち財務部門でも、成長投資や財務規律の維持など、幅広い領域にわたる取り組みを実施しています。高い収益性を確保するために、国/事業別にハードルレートを設定して、投資判断を行う仕組みなども構築しています」と語る。 その財務部門において、近年の重要なミッションとなっているのが、全社の資金管理体制強化だ。その一環として、国内子会社を対象としたキャッシュマネジメントシステムを構築。100 億円以上の余剰資金を圧縮するなど、様々な成果を上げている。 そして、さらに次のステップとして着目したのが、海外子会社の財務情報の可視化である。青木氏はその背景を明かす。 「事業のグローバル化が進む中で、当社の海外売上高比率も 10 年前の約 30% から 50%...続きを読む
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Success StoryINPEX石油インフラを担うグローバル企業の財務戦略 – 海外金融子会社設立の壁を乗り越えた改革 – エネルギーの「上流部門」を手掛ける日本最大の石油・天然ガス開発企業であるINPEX。グループ財務のさらなる高度化に向け、シンガポールに金融子会社設立を決断した。しかし、既存の仕組みでは対応困難な課題に直面。解決のために白羽の矢を立てたのが、キリバのクラウド型グローバル財務管理プラットフォームだ。 INPEX 財務・経理本部 財務ユニット 資金グループ 高津憲佑氏 INPEX 資材・情報システム本部 情報システムユニット ビジネスソリューショングループ 伊藤雅俊氏 INPEX 資材・情報システム本部 情報システムユニット ビジネスソリューショングループ コーディネーター 須藤幸治氏 INPEX Financial Services Singapore PTE. LTD. ディレクター 池田幸代氏 INPEX は、原油や天然ガスを探り当てる探鉱から、商業開発、石油元売会社や電力・ガス会社への原油・ガス販売までの、いわゆるエネルギーの「上流部門」を手掛ける日本最大の石油・天然ガス開発企業だ。新興国の経済成長などによるエネルギー需要の拡大が見込まれる中、20 カ国以上で約 70 のプロジェクトを展開。併せて、再生可能エネルギーを含む新エネルギー開発を推進することで、世界のエネルギー需要に応え、社会にとってかけがえのないリーディングエネルギーカンパニーとなることを目指している。...続きを読む
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Video事業のグローバル化に伴う財務・リスク管理体制の実態と課題CFOにとっての重要課題を解決するための重要な経営資源は「人材」「IT・情報化」です。 激化する国際競争を勝ち抜くために、グローバル化をリードするトレジャラー、そしてそれをサポートする経営管理システムの存在が欠かせない経営資源となっています。 (作成) 2019年12月続きを読む
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VideoKyriba で実現するトレジャリーマネジメント財務リスクの極小化と資金効率の最大化へ。 ビジネスのグローバル化とともに、世界中に散らばった資金は、金利リスク、為替リスク、価格変動リスク、決済リスクなどありとあらゆる危険にさらされています。 現地のことは現地でという従来の経営では、暗闇の中ガソリンの残量が分からず運転するのと同じことです。 キリバの提言するプロアクティブトレジャリーマネジメントで財務リスクの極小化と資金効率の最大化を図っていきましょう。 (作成) 2019年12月続きを読む
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Success Storyコニカミノルタグローバル資金の一元管理がグループ全体の保有キャッシュ半減に大きく貢献 コニカミノルタは、グローバル財務管理基盤の構築を目指して「キリバ・エンタープライズ」を導入。資金の可視化によるキャッシュの半減、効率的な為替リスクヘッジ、国内関係会社間決済のキャッシュレス化など、多方面にわたる成果が現れた。グループ全体の財務に関する意識改革が成功の礎となったようだ。 意外に大きかった新興国通貨の影響 複合機(MFP)やデジタル印刷システムなどの情報機器、ヘルスケア機器、産業用材料・機器など、幅広い製品やソリューションを全世界のマーケットに提供しているコニカミノルタ。売上高 1 兆 28 億円(2015 年 3 月期 IFRS)の約 8 割を海外が占め、特に米国と欧州での売上げが大きな割合を占めている。 同社が「キリバ・エンタープライズ」を導入したのは、グループ全体が持つ外貨ポジションの内訳をより正確でタイムリーに把握したいということがきっかけの一つだった。 コニカミノルタの財務部長である大森弘之氏は、次のように振り返る。 「2013 年 6 月、当時の FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長が量的緩和の縮小と引き締めを行うと発言し、世界の金融市場が動揺した『バーナンキ・ショック』によって、当社の外貨ポジションも少なからぬ為替差損を被った。欧米の売上高比率が高いので、ドル、ユーロについてはある程度リスクヘッジを行っていたが、このショックによって、当社グループが保有するトルコリラやブラジルレアル、ロシアルーブルなどの新興国通貨からも想定以上の為替差損が発生、グローバルベースでの十分な為替管理ができていないことに気づいた。海外子会社が新興国通貨建てのポジションをいくら持っているのかを本社が正確かつリアルタイムに把握し、管理することの重要性を痛感した」 – コニカミノルタ財務部長 大森弘之氏 当時コニカミノルタは、2014 年度からスタートする中期経営計画「トランスフォーム 2016」の策定作業を進めており、財務分野の中期計画に「エクセレント・カンパニーにふさわしいグローバル財務管理基盤の構築」(大森氏)を目標の一つとして盛り込んだ。そして、高度なグローバル財務管理基盤を有している企業からのアドバイスも参考にしつつ、財務中計を実現するソリューションとして、クラウドのトレジャリー・マネジメント(財務管理)アプリケーションであるキリバ・エンタープライズを導入した。 資金可視化による手元キャッシュの削減 実はコニカミノルタ財務部は、すでに 2008 年頃からグローバルな財務プラットフォームの構築について検討を進めていた。 しかし「当時は各企業が自ら財務プラットフォームを構築するしかなく、多額の初期コストに加え、世界に広がるグループ全体に導入するとなると、バージョンアップやリプレイスのたびに手間や運用コストがかかることなどが大きなネックだった。投資に対して、期待できる効果がなかなか見えなかった」(大森氏) その点、クラウドベースのアプリケーションなら、独自に構築するよりも安価に導入でき、バージョンアップもプロバイダー側が行うので手間や運用コストを抑えられる。しかも、新たに拠点を設けたり、M&A 等によって子会社が増えたりしても、比較的容易に基盤が拡張できる。2015年度だけで海外で...続きを読む
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Success StoryScientist.com: 早期支払オプションが生命を救うThe Need for Accessible Supply Chain Finance Funding has historically been an issue for small and medium-sized suppliers of research services in the preclinical outsourcing sector. These companies are often forced to accept 120-day...続きを読む
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FAQ「トレジャリー・マネジメント・システム (TMS)」とは?「トレジャリー・マネジメント・システム (TMS)」(以下、TMS と表記) とは、多くの場合手作業のトレジャリープロセスの反復作業の自動化を支援する企業向けソフトウェアです。手順を自動化することにより、CFO と財務担当者は、銀行口座の統制、コンプライアンスの維持、インハウスバンキングと財務取引の管理を行いながら、資金と流動性の可視化を進めることができます。 TMS による資金の最適化 組織の資金ポジション — 場所、通貨、流動性ポジションを含んで、これらを知ることは難しいものになり得ます。しかし、TMS を使用すれば、これらの資金ポジションについて容易に答えることができます。 TMS を使用すれば、何人もの従業員が何時間も費やし異なるツールやデータソースを使用して会社の資金ポジションを理解せずとも、重要な財務意思決定と戦略的ビジネス目標をサポートするための情報を明確に可視化できます。 TMS による資金管理と予測 TMS で、1 日が始まる前に、組織の毎日の資金ポジションの準備と照合を自動化できます。銀行残高と取引を予測キャッシュフローと組み合わせて資金ポジションを視覚化することで、ユーザーは、銀行、口座、事業体、および地域にまたがるポジションについて、最新の分析情報をリアルタイムで取得できます。 正確な資金ポジションを出発点にすれば、反復項目、ERP データ、過去データなど複数のデータソースを活用して、日、週、月、または年ごとにグローバル資金予測を簡単に作成し、分析できるようになります。 TMS のその他の機能 トレジャリー・マネジメントには、主に資金管理、銀行口座管理、および財務取引が含まれます。TMS によって、CFO および財務担当者は、資金の最適化、銀行口座の維持、流動性の管理、コンプライアンスの遵守、投資、債務、および会社間ローンの監視に必要な可視化とレポート作成を行えます。 キャッシュプーリングとインハウスバンキング 概念上のキャッシュプールと物理的なキャッシュプールを簡単に管理して、会社間ポジション、金利計算、およびレポート作成をリアルタイムで行えます。 マルチリテラル・ネッティング TMS が、ネッティングへの参加会社ごとのネットした債務、または債権のポジションを計算、エクスポージャー管理の最適化とインハウスバンクとの統合を提供します。 銀行関係管理 (BRM) 銀行口座管理、署名追跡、FBAR レポート、および銀行手数料分析により、銀行口座をより適切に管理し、銀行手数料の透明性を高めることができます。...続きを読む
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Research調査報告: 事業のグローバル化に伴う財務・リスク管理体制の実態と課題 (2019年5月実施)弊社では、日本CFO協会に登録されている企業の方を対象に「企業のグローバル化に伴う財務・リスク管理体制の実態と課題」を把握することを目的として、2019年5月にアンケート調査を実施いたしました。 前回は2016年9月に実施し、そこからどのように変化があったかについてもいくつかの特筆すべき点においてご紹介いたします。続きを読む
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FAQ「キャッシュ・マネジメント・システム (CMS)」とは?1. キャッシュ・マネジメントとは キャッシュ・マネジメント・システム (CMS) という用語に統一的な定義があるわけではありません。邦銀では主に国内の事業法人向けのグループ会社間の決済取引の効率化や流動性管理の高度化のためのキャッシュ・プーリングやグループ貸借管理、ネッティング、支払代行等のソリューションを CMS (Cash Management System) と呼び、クロス・ボーダー取引に関する同様のソリューションを GCMS (Global Cash Management System) と呼ぶ場合が多いようです。これに対し、欧米の銀行はこれらにとどまらず、以下のような決済取引や運用調達取引まで含めて国内外を区別することなくキャッシュ・マネジメントと呼ぶ場合が多いようです。 欧米でのキャッシュ・マメネジメントの対象 支払取引(取引先への国内および海外送金/給与支払/税金支払、電信送金/小切手支払/手形支払/口座振替/現金支払、法人用クレジットカード) 回収取引(取引先からの国内および海外送金/小切手回収/手形回収/口座振替/現金回収、売掛金消し込み) グループ取引管理(キャッシュ・プーリング、ネッティング、支払代行) 流動性預金(普通預金/当座預金/当座貸越) 運用商品(定期預金、通知預金、MMF) サプライ・チェーン・ファイナンス エレクトロニック・バンキング(EB) ファーム・バンキング(FB) インターネットバンキング インターバンク・クリアリング かつては複数の銀行に開設された口座の残高や入出金の「見える化」いわゆる資金の可視化はキャッシュ・マネジメントの範疇には含まれていませんでしたが、現在では資金の可視化はキャッシュ・マネジメント・ソリューションの第一歩として位置付けられるようになってきています。 キャッシュ・マネジメント・システムという用語に統一的な定義があるわけではなく、キャッシュ・マネジメント・ソリューションを全て取り扱うパッケージ・ソフトウェアがあるわけでもありません。たとえば、インターネット・バンキングで送金を行う場合、送金内容の入力と送信を行うためのブラウザ上で動くアプリケーションと銀行内部の資金決済関連システム(口座引き落としを行う預金勘定系システム、全銀ネットと接続する国内振込システムやSWIFTに接続する海外送金システムや外国為替システム)など様々なシステムの連携でサービスが提供されます。また、同一銀行内のプーリングでは、銀行の預金勘定系システム内の預金残高の付け替えや利息計算の仕組みを利用してサービスが提供されます。このように、「キャッシュ・マネジメント・システム」と呼ばれる独立したシステムがあるわけではありません。また、日本国内ではファーム・バンキング(FB)※1やANSER※2と呼ばれる日本独自のファイル・フォーマットやプロトコルやネットワークを利用して、マルチバンクにアクセスできるようになっています。 *1 ファーム・バンキング:全国銀行協会(全銀協)が定めたレコード・フォーマット、プロトコルで企業と銀行間で銀行取引データの送受信を行うもの。統一のフォーマット、プロトコルで通信を行うため、企業側では一旦対応するシステムを構築すれば複数の銀行とデータ送受信を行うことができる。マルチバンクアクセスが強みであるが、ISDN回線サービス終了の問題がある。銀行での取引処理は一般的には一定期間のデータをまとめて処理するバッチ処理であり、リアルタイム処理ではない。総合振込、給与・賞与振込、株式配当金振込、海外送金、輸入信用状開設、輸入手形決済、輸出手形買取・取立、為替先物予約、外貨預金取引明細照会など幅広い取引を対象としている。 *2 ANSER:株式会社NTTデータが提供するANSER(=Automatic answer Network System...続きを読む
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Success Story, Videoケーススタディ: Scientist.comScientist.com is the world’s leading enterprise gateway marketplace for outsourced research and development. The marketplace simplifies R&D sourcing, saving time and money, reducing risk and providing access to the latest innovative tools and technologies....続きを読む
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Success Story, Videoケーススタディ: WeWorkWhat is the value of Kyriba to your organization? Trish Fisher, director treasury operations, WeWork, shares the top benefits of Kyriba, and how Kyriba powers digital transformation with real-time visibility at WeWork to bring...続きを読む
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Success Storyシャルジャ首長国財務省: 先進テクノロジーの活用The Government of Sharjah embraces HSBC’s digital transaction banking solutions and Kyriba’s cloud-based Treasury Management System. In recognition of implementing the solution, Sharjah Finance Department Head, Sean De Silva, was awarded a Best in...続きを読む
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Success StorySpotify: トレジャリー・ミュージックを奏でるInnovation - Sound Treasury Management In alignment with the company’s truly innovative approach to technology, and in support of the challenges associated with managing the exponential growth of a world class digital music service,...続きを読む
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Fact Sheet銀行関係管理 (BRM)Managing multiple banking relationships can be a challenging responsibility, particularly across multiple geographies, languages and time zones. Regardless of the size of an organization, or the number of banks and bank accounts it has,...続きを読む
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Success StoryJVC ケンウッド為替リスク管理を含むグローバル財務管理システムを選択した JVC ケンウッド JVC ケンウッドは、世界 20 カ国以上で事業展開しており、連結子会社は 70 あまりにも上る。同社では、これら国内外子会社の資金を可視化し、集約することで、有利子負債を圧縮し、M&A などの成長戦略に活用することを目指している。その実現のために、同社が導入したのが、クラウド型財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」だ。 海外子会社に滞留する余剰資金の活用へ 日本ビクターとケンウッドは 2008 年に経営統合し、2011 年 10 月に両社および関連会社が JVC ケンウッドとして統合された。現在、世界トップクラスのシェアを誇るカーナビゲーションシステムやカーオーディオなどの「オートモーティブ分野」を柱に、無線システムなどの「パブリックサービス分野」、映像機器、コンテンツビジネスなどの「メディアサービス分野」の 3 事業を展開している。 生産拠点は国内 6 拠点、海外 5 拠点で、海外生産比率は88%に達する。また事業運営会社も 19 拠点に広がり、海外売上高比率は 59% となっている。国内外の連結子会社は 70 社以上に上る(いずれも 2017 年...続きを読む
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FAQ「銀行ファイルフォーマット」とは?1. ファイルフォーマットとは 銀行との間で銀行取引明細や送金指図など(以下、データと総称)を送受信するためには、データ・ファイルのフォーマットを決めなくてはなりません。 フォーマットとは、データ・ファイルのレイアウトや項目の設定仕様のことです。つまり送受信するファイルの何バイト目から何桁が口座番号か、何バイト目からが日付で、それは何の日付かといったファイルの仕様です。このファイルが銀行と財務管理システム(以下、TMS)双方で読み書きできるものでなければ、データを受け取る側が処理をできません。 2. フォーマットの種類 ファイルのフォーマットは、標準化されたものから、その銀行固有のものまであります。標準フォーマットも、世界レベルで標準のものから、ある地域や国で標準のものまで多種多様です。 ① 世界標準フォーマット TMSと銀行との間でデータの送受信を行う際に世界標準となっているのが、SWIFTのフォーマットです。SWIFTとは、1973年に金融機関が出資してベルギーで設立された共同組合形式の団体で、国を超えた銀行間のデータ連携の仕組みを標準化し、ネットワークを運営しています。入出金明細については、MT940、MT942(イントラデイ)、送金であれば MT101 や MT103、MT202 が代表的な SWIFT フォーマットです。このほか、2000 年代後半から制定が始まった、ISO 20022(金融業務で使用されるXMLメッセージの標準化に関する国際規格)のcamt(Cash Management:入出金明細)とpain(Payments Initiation:送金)も標準フォーマットの一つです。こちらはXMLの長所を活かし、より多くの情報量をファイルに格納でき、開発効率などもよく、次世代の標準とされています。 ② 国や地域の標準フォーマット 国ごとの標準フォーマットとは、当該国の標準化団体・組織が制定している標準フォーマットのことで、日本でいえば全銀フォーマットなどがこれに該当します。全国銀行協会連合会(通称、全銀協)がデータ伝送を行うために定めたフォーマットです。 国ごとのフォーマットの例 国 標準仕様を制定している団体 イタリア CBI スペイン AEB フランス CFONB (AFB) ベルギー FEBELFIN ドイツ...続きを読む
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eBook, Thought Leadership現代の財務担当者が重点を置くべき 7 つの競争上の優位性急速に変化する昨今の環境の下で、財務担当者は、広範囲の様々な課題に向き合っています。 規制の動きが財務担当者のコンプライアンス上の課題を増幅させ続ける一方で、サイバー犯罪者が使う技術の高度化により、外部不正の脅威が高まっています。財務担当者は同時に、資金の効率的な管理や運転資本の最適化、支払の集中化といった長年の課題にも引き続き直面しています。このような状況において財務担当者が注力すべき 7 つの競争上の優位性について説明します。続きを読む
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FAQ「銀行接続プロトコル」とは?1. プロトコルとは 「(通信)プロトコル」とはIT用語で、当事者同士が滞りなく信号やデータ、情報を相互に伝送できるよう、あらかじめ決められた約束事や手順の集合のことです。「通信規約」「通信手順」などと訳されます。具体的には、ファイルを送る時に、送信者はどのように相手を特定するのか、受信者はどのように送信者が本人であるかを確認するのか、どのようなケースをエラーとして、どのようにエラーの内容を返すのか、といったルールの集合体です。 この集合体は、モノとしては、ネットワークや通信ソフトウェアになります。 財務管理システム(以下、TMS)と取引金融機関(以下、銀行)との間でデータの送受信を行う場合、どのような手段でデータを送るか、プロトコルの選択が必要になります。 2. プロトコルの種類 プロトコルの種類としては、SWIFT や、国や地域の銀行協会が定めた標準、IT分野でオープンなプロトコル、ベンダーが開発した通信ソフトウェアなどがあります。TMS と銀行との接続でよく使用されるプロトコルには以下のものがあります。 ① SWIFT(世界標準) SWIFTのネットワークであるSWIFTNetが世界標準です。SWIFTNetでは、SWIFTが発行するBICコード(“ビックコード”、Business Identifier Code)と呼ばれる8桁ないし11桁のIDでお互いを識別します。 (1) 接続手段 TMSからSWIFTNetに接続するには、3つの選択肢があります。 • Service Bureau (サービスビューロ) SWIFTNet への接続に関する運用業務を Service Bureau と呼ばれるサービス・プロバイダーに委託する方法です。IT系や通信系のベンダーがこのサービスを提供していて、TMSからはこのサービスに接続することによって、SWIFT 経由で銀行にアクセスします。TMS の利用者(事業法人)自ら、SWIFT の会員になり、BIC コードを取得する必要があります。 Service Bureau には以下の長所と短所があります。...続きを読む
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Success StoryDIC: クラウド活用でスピードと柔軟性を獲得Using the Cloud for Speed and Flexibility DIC (formerly Dainippon Ink and Chemicals) was established in 1908 as a manufacturer and seller of printing inks. It now offers a broad range of products based...続きを読む
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Success StoryDIC財務戦略強化のためにクラウド型財務管理ソリューションを選択 世界トップシェアのインキ、有機顔料のほか、合成樹脂、電子向け材料などを手がける DIC は、海外企業の買収などに伴い、資金効率の向上とリスク管理の強化が課題になっていた。その解決のために、同社が選んだのが、クラウド型財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」だ。 スピードと将来変化にクラウドで対応 DIC (ディーアイシー、旧大日本インキ化学工業) は、1908 年、印刷インキの製造と販売で創業した。以後、その基礎素材である有機顔料、合成樹脂の技術をベースに、幅広い製品を提供している。 海外進出の歴史も古く、1919 年には中国に進出、現在、世界 64 の国と地域に 174 のグループ会社(うち、海外 143 社 ※2015 年 12 月末時点)を通じて事業を展開している。海外売上高比率は約60% に達しているという。DIC のグローバル展開において、大きな転機の一つが、米国大手化学メーカー、サンケミカルのグラフィックアーツ材料(インキ、顔料など)部門の買収成功であり、その後も積極的な M&A により海外事業の拡大を図ってきた。 「当社にとって大きな財務課題の一つが、グループの資金効率向上による財務体質強化でした。また、海外事業比率の上昇により、為替管理など様々なリスク対応も行う必要がありました」と DIC 財務部長の古田修司氏は語る。 古田氏によれば、以前は資金管理を表計算ソフトのスプレッドシートを使い手作業で行っていたという。財務部グローバル資金管理担当部長の堺公紀氏は「さらに、これらも残高がわかるのは月末時点のものだけで、月中にお金がどう動いているのか、本社から知ることができませんでした」と振り返る。 古田氏は「資金効率向上のため余剰資金の圧縮を目的としたキャッシュプーリング(資金の自動的な集約・分配)などを活用していましたが、効率的な運用には資金の可視化を行う必要がありました」と語る。 口座の預金情報の把握を行うにはいくつかの方法がある。古田氏は次のように話す。 「これまでは、ERP(統合基幹業務システム)から毎月、会社ごとの預金残高を取得していましたが、それでは速報性がありません。銀行の端末から残高を取得することもできますが、口座数が多く煩雑です。そこで、ERP と直接接続したスタンドアローン型の TMS(財務管理システム)導入も検討しましたが、その実現は容易ではありませんでした。」...続きを読む
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Thought Leadershipトレジャリー・マネジメント・ハンドブック企業の成長戦略を担う財務に関わる方のための小冊子「トレジャリー・マネジメント・ハンドブック」のウェブ版コンテンツを公開しています。一般的には難解な財務の専門用語を図解付きで解説、グローバル・キャッシュ・マネジメントの基礎知識から銀行や ERP とのデータ連携、さらにはトレジャリー・マネジメント・システムの活用まで幅広く網羅しています。 目次 グローバル・キャッシュ・マネジメントの基礎知識 キャッシュ・マネジメント・システム (CMS) プーリング インターカンパニーローン ネッティング 銀行や ERP とのデータ連携 銀行接続プロトコル 銀行ファイルフォーマット マルチ ERP 接続 トレジャリー・マネジメント・システム (TMS) の活用 トレジャリーの見える化 コーポレート・ファイナンス ROE (Return On Equity、自己資本純利益率) 直接法キャッシュ・フロー計算書 海外子会社の内部統制 トレジャリー・マネジメント・ハンドブック (2017 年刊行、キリバ・ジャパン)続きを読む
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FAQ「インターカンパニーローン」とは?1. インターカンパニーローンとは? インターカンパニーローンとは、一般的に一つの企業グループに属する会社間(親子会社間や兄弟会社間)の貸付のことを指します。 異なる国に所在する複数の現地法人がそれぞれ現地の銀行から借入れを行うと、当該現地法人の規模が大きくない場合、銀行が提示する条件(金利、金額、担保、保証条件等)が必ずしも良くないことがあります。 そこで、親会社がグループ全体の資金の過不足を把握し、必要な資金を銀行や資本市場から一括して好条件で調達し、資金不足のグループ会社に貸付を行うことにより、グループ全体として資金調達コストを削減することができます。 また、X 国のグループ会社 A 社では余剰資金を保有しているが、Y 国のグループ会社 B 社では設備資金や運転資金など資金調達が必要といった場合、A社からB社に貸付を行えば、グループ全体としてみれば外部に調達コストを支払わずに済みます。 この他、国によって法人税率や源泉税の取り扱いが異なることから、グループ全体の税務コストを削減する目的からインターカンパニーローンを活用する例もあります。 2. インターカンパニーローン実施時の留意点 インターカンパニーローンを利用する場合、税務上の観点あるいは貸付会社と借入会社の所在国の規制の観点から幾つか注意すべきポイントがあります。 ① 利息に関する源泉税 クロスボーダーでインターカンパニーローンを行うと一般的に利息を支払う側で源泉税が発生します。源泉税率は国によって異なりますし、当事者国間の租税条約に基づく軽減税率の適用の有無や外国税額控除による二重課税の回避策の有無によって最終的なキャッシュフローに違いが出ますので、関係国の税務上の取り扱いや租税条約についても確認する必要があります。 ② アームス・レングス・ルールと移転価格 インターカンパニーローンによって発生するグループ会社間のローン金利がアームス・レングス・ルールに照らして公正な水準であるか、インターカンパニーローンにより実現したベネフィットが当事者間で適正に配分されているかについても確認しておく必要があります。 ③ 過小資本税制 (Thin Capitalization Rule) 子会社に対する貸付金の金額が当該子会社に対する出資持分対比過大である場合には、課税所得の計算上その借入金に係る支払利子の損金算入が認められなくなる場合がありますので、グループ会社所在国の税務上の取扱いを確認しておく必要があります。 ④ 各国の規制 ローン当事者の所在国やローンの通貨、期間、金額などに関して規制がある国がありますので、この点についても確認が必要です。 このコンテンツは、トレジャリー・マネジメント・ハンドブックに収録されています。続きを読む
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FAQ「ネッティング」とは?1. ネッティングとは ネッティングとは、複数の当事者間で債権と債務を相殺し、その差額を決済することにより債権・債務関係を消滅させる手法です。2 者間で債権・債務を相殺するのをバイテラル・ネッティング、3 者以上で相殺するのをマルチラテラル・ネッティングと呼びます。 マルチラテラル・ネッティングの場合、一般的にセントラル・カウンターパーティー(ネッティング・センター)を設置し、ネッティング参加者間の債権・債務をセントラル・カウンターパーティーとの債権・債務に置き換えた上で相殺します。下図の例では元々 A、B、C 間で債権・債務が発生していますが、これをセントラル・カウンターパーティー X との債権・債務に置き換えた上で相殺すると、A、B、C はそれぞれ X との間で一本の受取りか支払いが発生する、シンプルな債権債務関係になります。 国によっては、規制によりクロス・ボーダーのネッティングが禁止されていたり、当局の許可や認可の取得、届け出・報告の手続きが必要な場合があります。また、ネッティングの対象となる取引に制約がある場合や、債権・債務のネッティングは禁止されているが、債権、債務それぞれを合計して受払を行うこと(グロスイン–グロスアウト方式)は可能な国があるなど、エマージング・カントリーを中心に複雑な規制があります。ネッティング導入に際しては、参加国の規制について事前に慎重に調査する必要があります。 2. ネッティングの種類 (a) ペイメント・ネッティング 同じ決済日を持つ複数の債権・債務について、その受払金額の差額を算出して差額の決済を行うことにより、債権債務関係を終了させるものです。決済が行われるまでの間債権・債務はそのまま残り、決済と同時に債権債務関係が終了します。ペイメント・ネッティングでは、決済に必要な流動性(資金)を減らす効果があります。例えば、上図では、ネッティング導入前は、BはAからの40の支払いが遅延したり支払いがなされないリスクを考えると、最低で25の支払資金を用意しておく必要がありますが、ネッティング導入後は、支払資金を用意する必要は無くなっています。 (b) オブリゲーション・ネッティング 同じ決済日を持つ複数の債権・債務について、決済日の到来を待たずに、新たに債権・債務が発生する都度差引計算を行って新たな一本の債権・債務に置き換えるもので、ノベーション・ネッティングとも呼ばれます。オブリゲーション・ネッティングでは、ネッティング・スキーム参加者間の信用リスクを削減する効果があります。たとえば、上図では、ネッティング導入前Aには最大で 20 の未回収リスクがありますが、債権・債務の相殺後は未回収リスクが無くなります。ペイメント・ネッティングでは、決済日まではオリジナルの債権・債務が残り続けるため、決済日到来前に参加者がデフォルト状態に陥った場合、ネッティング実施によるリスク削減効果はありません。これに対し、オブリゲーション・ネッティングでは、債権・債務派生の都度相殺が行われるため、決済日前においてもリスク削減効果があります。 (c) クローズアウト・ネッティング クローズアウト・ネッティングとは、取引の当事者間で破産手続、民事再生手続や会社更生手続の開始など、予め当事者間で合意した事由が発生した時に、予め合意した債権・債務について差引計算を行って、一本の債権債務に置き替えるもので、一括清算ネッティングとも呼ばれます。決済日や通貨の種類などにかかわらず、対象となる債権・債務全てについて差引計算を行うことができます。デフォルト時の債権債務の整理の方法を取り決めるもので、通常業務における決済コストおよび決済リスクの削減策として用いられることはありません。 3. ネッティング導入の効果 グループ会社間で債権債務が双方向で多数発生している場合、ネッティングを導入すると大きなコスト削減効果が得られる場合があります。しかしながら、商流が一方向で債権債務も一方向にのみ発生している場合には、相殺対象となる取引がなく、ネッティングの導入効果はあまり期待できません。 (a) 送金手数料の削減 グループ内でネッティングを導入すると、グループ会社間の決済件数を大幅に減らすことができます。通常国内に所在する居住者同士の決済であれば1件あたり数十円〜数百円程度の決済手数料、国内の居住者—非居住者間の決済や海外に所在する相手との決済には数百円〜数十万円程度の決済手数料を、銀行に支払わなければなりません。ネッティングを導入して決済件数を減らすことにより、こうした銀行手数料を大幅に削減することができます。 (b)...続きを読む
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FAQ「プーリング」とは?1. プーリングとは プーリングとは、予め定めたルールに基づき複数の口座間で自動的に資金移動を行ったり(アクチュアル・プーリング)、複数の口座の合計残高に対して利息の計算を行って付利を行ったり(ノーショナル・プーリング)するソリューションです。通常は同一企業の口座間、または同一の企業グループに属する複数の企業の口座間でプーリングを行います。 ① アクチュアル・プーリング 複数の口座間で自動的に資金の移動を行うもので、キャッシュ・コンセントレーションやフィジカル・プーリング、資金集中配分と呼ばれることもあります。一般的には一つのマスター・アカウントと一つ以上の参加者口座で構成します。 アクチュアル・プーリングの代表的なものとして、ゼロ・バランスとターゲット・バランスがあります。ゼロ・バランスでは参加者口座のプラスの残高を全てマスター・アカウントに移動してゼロにします。また、マイナスの残高の口座にはマスター・アカウントから資金移動を行って残高をゼロにします。ターゲット・バランスでは、各口座毎にターゲット残高を予め設定し、実際の残高がターゲット残高となるようにマスター・アカウントとの間で自動的に資金移動を行います。 複数の企業間でアクチュアル・プーリングを行う場合、プーリングによる資金移動はインターカンパニーローンと見做されます。日本では親会社が子会社の議決権の過半数を保有している場合や、子会社の議決権の40%以上50%以下を保有し、かつ、 財務及び事業の方針の決定を支配している場合には、アクチュアル・プーリングは貸金業規制の適用から除外されますが、この基準に該当しない会社をプーリング・ストラクチャーに入れる場合には貸金業の登録が必要になります。(「財務及び事業の方針の決定を支配している場合」の具体的な要件は、貸金業法貸金業法施行規則第1条第3項で定められています) • アクチュアル・プーリングの目的 i. 金融収支の改善 預金残高は日々変動するものであり、予定していない出費が発生したり、予定していた入金がないことも起こり得ます。このため、資金ショートを起こさないために預金口座に多めの資金を置いておく必要があります。 複数のグループ会社間でアクチュアル・プーリングを導入すれば、各参加者の口座残高は最低限に抑え、不測の事態が発生した場合には自動的にマスター・アカウントから資金を補充して残高不足になることを防止することができます。結果として、外部調達の削減や効率的な資金運用の実現により金融収支(受取利息—支払利息)を改善することができます。 下表の例では親会社、子会社A、Bのネット資金量(=預金残高)はそれぞれ50億円、30億円、20億円のプラスですが、子会社Cは60億円の借入状態です。預金金利が0.01%、借入金利が1.25%であった場合、年間の金融収支は-7400万円となります。 プーリング導入前 親会社 子会社A 子会社B 子会社C 合計 預金残高 50億円 30億円 20億円 -60億円 40億円 金利 0.01% 0.01% 0.01% 1.25% –...続きを読む
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