
Success Story
Success Story
ヤンマーホールディングス
多様な事業をグローバルで展開するヤンマーグループは、海外ビジネスを拡大しており、M&A にも積極的だ。グローバルなガバナンス強化は必須のテーマであり、資金効率の向上も目指している。そこで、資金の動きを可視化してガバナンスやリスクマネジメントのレベルアップを図り、同時に、世界各地の地域本社を中心にプーリングを実施。資金を地域内で融通することで、支払い利息を数億円レベルで圧縮することに成功した。グループ全体の資金状況の可視化を通して、戦略的な財務を強力に推し進めている。 戦略的財務を推進する原動力となったヤンマーグループの変革の内容について、ホールディングスの矢野氏、廣瀬氏、中国地域本社の増田氏のお三方よりお話を伺った。 ヤンマーホールディングス 財務部 財務グループ 課長 矢野 芳和氏 洋馬発動機(上海)有限公司 企画管理部 資金グループ 経理 増田 佑平氏 ヤンマーホールディングス 財務部 財務グループ 廣瀬 就一氏 ガバナンス強化と資金効率の向上を目指す 産業用や船舶用のディーゼルエンジン、農業機械、建設機械、エネルギーシステム、マリンプレジャー、コンポーネントなど幅広い事業をグローバルで展開するヤンマーグループ。連結で現在約 8000 億円の売上規模だが、1 兆円を目指すという目標を掲げている。そのためにも、海外事業の拡大は不可欠だ。現在50%ほどの海外事業比率をさらに高めようと、海外でのM&Aも積極的に推進している。 「海外ビジネスの割合が大きくなる中で、グローバルガバナンスの強化は重要な課題となっています」とヤンマーホールディングスの矢野 芳和氏は話す。特に海外M&Aでは、一般的に買収企業の統合に手間取り、リスクのあるプロセスが温存されるケースも少なくない。こうした事態を避けるために、財務部としてもガバナンス強化のための基盤づくりが求められていた。また、不正防止やコンプライアンス確保も必要だった。 「最近、世間では偽メール詐欺や送金事故、従業員の不正といったニュースをよく聞きます。お金に絡む犯罪への対策強化の必要性も高まっています」と矢野氏は語る。 一方で、グループ資金の効率化というテーマも重要だ。「銀行借り入れをいかに減らすか、あるいは増やさないようにするか。それはグループ全体の経営課題です。以前は、同じ地域でも余剰資金がある会社と借り入れが多い会社がグループ内で並存し、グループとしては効率の悪い状況でした。また、子会社によっては、手元資金を確保したいために、銀行への預金・借り入れの両建てがかなりのボリュームになっているケースも見られました。グループ内で資金を融通する仕組みを整えれば、借り入れの圧縮が可能になります」(矢野氏)。 そこで財務部が打ち出したキーワードが、「可視化」と「資金効率」である。可視化を進めることで、本社及び世界5極の地域本社(欧・米・中国・シンガポール・日本)から各国の子会社へのグリップを強め、同時に、グループ内の余剰資金をプーリングして銀行借り入れを減らす。プーリングは余剰資金を一元管理する仕組みで、グループ内の資金を効率的に活用することができる。ヤンマーグループは、世界5極 それぞれでの可視化と資金効率の向上を目指した。 このような狙いから、同グループは 2015 年、キリバが提供するクラウド型資金・財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」を導入した。 キリバ利用への投資対効果を中国・東南アジアの支払い利息圧縮により大幅に実現 国内に関してはすでに一定の可視化やガバナンスを確保できていることから、導入対象を海外に絞った。小規模な子会社まで含めると費用対効果が低くなるので、比較的資金規模の大きい子会社を中心に約50社に導入。これにより、海外における資金全体の8割強をカバーしているという。 実は、キリバ・エンタープライズを選定する過程では、メガバンクが提供する同種のサービスも検討した。ただ、メガバンクの場合には、他行の銀行口座を維持したままで、口座の残高情報などを集約するのは現実的には難しいと判断した。取引銀行の集約は銀行間のバランスをくずすことから好ましくないとの判断もあり、キリバ・エンタープライズを選んだという経緯がある。 キリバ・エンタープライズ導入とプーリングの実施に当たって、同社は他社の経験から学ぼうとした。矢野氏はこう振り返る。 「まず、中国の現地法人にプーリングを展開しようと考え、いくつかの日系企業にヒアリングを行いました。その際、失敗原因として指摘されたのが資金の抱え込みです。『自分たちが稼いだお金を吐き出したくない』『いざというときのために、手元に置いておきたい』と現地法人は考えがち。まずは、各現地法人を説得する必要があります」 中国でのプーリングの実務を担ったのが、ホールディングス財務部から上海の中国地域本社に転じた洋馬発動機(上海)の増田 佑平氏である。増田氏はキリバ・エンタープライズ導入を担当した後、2017 年に中国に赴任した。 「中国地域本社の傘下にある現地法人の中で、キリバ・エンタープライズを適用したのは 5 社。基本的にプーリングはスムーズに進みましたが、1社だけ消極的な現地法人がありました。同社は日本の本社から親子ローンを借りていたので、『親子ローンよりも、プーリングを利用したほうが金利は安いですよ』などと説得して参加してもらいました」と増田氏は話す。 キリバ・エンタープライズ導入とプーリング実施による効果は、数値として表れているという。増田氏は次のように説明する。 「例えば、青島にある生産拠点には以前、月商の 2~3 カ月分のキャッシュを置いていました。プーリングを始めてからは徐々に減り、現在では 0.1~0.2 カ月分に圧縮。余剰資金はほとんどなくなり、資金効率は向上しました。」 – 洋馬発動機(上海)有限公司 企画管理部 資金グループ...

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Success Storyコダック、トレジャリー・レポートの自動化に Kyriba の Excel レポート機能を最大活用Kyriba をグローバルに採用し導入する以前のコダックのチームは、シニアリーダー層に対して日々のグローバルの資金残高のスナップショット (その時点の残高の断面情報) を提供することができませんでした。単に銀行残高を見るだけでは、コダックが市場性証券やその他の関連する情報についてのインサイトを得ることはできませんでした。 CFO、トレジャラー (資金・財務管理者)、その他のシニアリーダー層は、組織のグローバルな日々の資金ポジションのスナップショットが必要をしていました。何年間も、チームは複数のレポートを作成していました。これは時間のかかるマニュアル作業でした。既に多くの Kyriba モジュールを利用していたチームは、Kyriba で Excel レポート・テンプレートが利用できるようになった時、興奮しました。 「私は他の多くのトレジャリー・マネジメント・システム (TMS) で業務を行ってきましたが、Kyriba ほどダイナミックなものはないでしょう...。」 — イーストマン・コダック社 アシスタント・トレジャラー, Dan Marangola 自動化されたトレジャリー・レポートの威力 コダックの CEO と CFO は、全体効率、標準化、スピードの改善に重きを置いています。Kyriba の Excel レポート・テンプレートはこれら 3 点のすべてを提供し、コダックのトレジャリー・チームがより重要な他のイニシアチブに集中するための時間を、1 日あたり 20 〜...続きを読む
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Success StoryMetLife: Fraud and Compliance Masters Award WinnerRecognizing best-in-class performance in payments fraud prevention and compliance management. Challenges As a leader in innovation in their industry, MetLife’s Treasury was seeking to build upon their Kyriba implementation with advanced payments fraud prevention...続きを読む
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Success StoryBeam-Suntory: グローバル財務変革・戦略と流動性最適化Beam Suntory’s Treasury transformation modernized their operations in a decentralized environment, and with the added complexity of navigating global volatility. A dispersed team challenged by manual processes with a need to leverage a system...続きを読む
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Success StoryAdobe: システム統合による財務変革Adobe is experiencing substantial growth with a goal of creating a world-class treasury organization and to build a platform that would sustain it throughout the next decade. “This was a very open-minded collaboration where...続きを読む
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Success Story, VideoBarilla: トレジャリー成功のレシピGiangaddo Prati, CFO and CIO of Barilla, discuses the evolving role of the CFO and Treasury in today's market with Andrea Delvo, Managing Director of Kyriba Italy. Prati shares his views on the unique...続きを読む
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Success StoryCooke Aquaculture Unlocks Liquidity with In-House Banking and Payment Factory SuccessesIn 2020, Cooke Aquaculture introduced Cooke Bank as a concept for centralizing its global liquidity and FX exposure. Between October 2020 and April 2021, a multi-layered, fully tax and transfer pricing compliant In-house Bank...続きを読む
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Success StoryHCSC: ワーキング・キャピタル 90% 削減までの道のりAt KyribaLive 2022, David Deranek presented the following business case review that resulted in HCSC’s Technology Transformation and being awarded the 2021 AFP Pinnacle Award Grand Prize. “By elevating all these data proficiencies, treasury...続きを読む
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Success Story, VideoKyriba クライアントからの声: ともに頂へKyriba のイノベーション、テクノロジー、支援を通じて、どのように財務のトランスフォーメーションが実現されたのか — クライアントのトレジャリーリーダー達が Kyriba の導入前に直面した主な課題と、導入によって達成したビジネス上の成果について語ります。 登場クライアント : Specialized Bicycle Components HCSC (Health Care Services Corporation) Cenveo Worldwide Koch Industries LifeSpace Communities続きを読む
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Success StoryBASF’s Creation of a Universal FX Program with Kyriba RiskBASF creates chemisty for a sustainable future. They combine economic success with environmental protection and social responsibility. “With Kyriba, we implemented a tool that helped us achieve visibility into our global currency risk and...続きを読む
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Success StoryKoch Industries: グローバル資金可視化 – テクノロジーと財務変革How one of America’s largest privately held companies put Kyriba technology to work to centralize Treasury functions and achieve strategic level maturity. In 2018, Koch Industries worked with Kyriba’s Value Engineering team to perform...続きを読む
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Success StoryCenveo: 予測正確性 93%、生産性 90% 改善Enterprise Liquidity Management results in $490K value in less than 3 months Cenveo needed a way to improve visibility into overall liquidity and provide management on-demand insights into the performance of their strategic liquidity...続きを読む
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Success StoryStreamlining Treasury in Complex MarketsWhat were Mantrac’s objectives? Mantrac Group’s treasury structure was highly complex and dependent on manual processes. Visibility over cash was limited, particularly as the group was using almost 100 banks, with over 700 bank...続きを読む
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Success Storyヤンマーホールディングス多様な事業をグローバルで展開するヤンマーグループは、海外ビジネスを拡大しており、M&A にも積極的だ。グローバルなガバナンス強化は必須のテーマであり、資金効率の向上も目指している。そこで、資金の動きを可視化してガバナンスやリスクマネジメントのレベルアップを図り、同時に、世界各地の地域本社を中心にプーリングを実施。資金を地域内で融通することで、支払い利息を数億円レベルで圧縮することに成功した。グループ全体の資金状況の可視化を通して、戦略的な財務を強力に推し進めている。 戦略的財務を推進する原動力となったヤンマーグループの変革の内容について、ホールディングスの矢野氏、廣瀬氏、中国地域本社の増田氏のお三方よりお話を伺った。 ヤンマーホールディングス 財務部 財務グループ 課長 矢野 芳和氏 洋馬発動機(上海)有限公司 企画管理部 資金グループ 経理 増田 佑平氏 ヤンマーホールディングス 財務部 財務グループ 廣瀬 就一氏 ガバナンス強化と資金効率の向上を目指す 産業用や船舶用のディーゼルエンジン、農業機械、建設機械、エネルギーシステム、マリンプレジャー、コンポーネントなど幅広い事業をグローバルで展開するヤンマーグループ。連結で現在約 8000 億円の売上規模だが、1 兆円を目指すという目標を掲げている。そのためにも、海外事業の拡大は不可欠だ。現在50%ほどの海外事業比率をさらに高めようと、海外でのM&Aも積極的に推進している。 「海外ビジネスの割合が大きくなる中で、グローバルガバナンスの強化は重要な課題となっています」とヤンマーホールディングスの矢野 芳和氏は話す。特に海外M&Aでは、一般的に買収企業の統合に手間取り、リスクのあるプロセスが温存されるケースも少なくない。こうした事態を避けるために、財務部としてもガバナンス強化のための基盤づくりが求められていた。また、不正防止やコンプライアンス確保も必要だった。 「最近、世間では偽メール詐欺や送金事故、従業員の不正といったニュースをよく聞きます。お金に絡む犯罪への対策強化の必要性も高まっています」と矢野氏は語る。 一方で、グループ資金の効率化というテーマも重要だ。「銀行借り入れをいかに減らすか、あるいは増やさないようにするか。それはグループ全体の経営課題です。以前は、同じ地域でも余剰資金がある会社と借り入れが多い会社がグループ内で並存し、グループとしては効率の悪い状況でした。また、子会社によっては、手元資金を確保したいために、銀行への預金・借り入れの両建てがかなりのボリュームになっているケースも見られました。グループ内で資金を融通する仕組みを整えれば、借り入れの圧縮が可能になります」(矢野氏)。 そこで財務部が打ち出したキーワードが、「可視化」と「資金効率」である。可視化を進めることで、本社及び世界5極の地域本社(欧・米・中国・シンガポール・日本)から各国の子会社へのグリップを強め、同時に、グループ内の余剰資金をプーリングして銀行借り入れを減らす。プーリングは余剰資金を一元管理する仕組みで、グループ内の資金を効率的に活用することができる。ヤンマーグループは、世界5極 それぞれでの可視化と資金効率の向上を目指した。 このような狙いから、同グループは 2015 年、キリバが提供するクラウド型資金・財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」を導入した。...続きを読む
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Success Story荏原製作所海外事業を展開する企業にとって忘れてはならないのが、資金管理・財務管理体制のグローバル化である。本社と現地法人が個別に資金管理・財務管理を行っているようでは、資金の有効活用が行えない上に、粉飾などの不正リスクにもさらされてしまう。大手産業機械メーカーである荏原製作所は、世界中に展開するグループ子会社の資金可視化に着手し、モニタリング精度の向上や資金管理・財務管理業務の効率化などのメリットを得ることに成功した。 グローバル資金管理・財務管理の実現がビジネスを成長に導くドライバーに、財務情報の可視化がいまなぜ重要なのか。荏原製作所・経理財務統括部の青木氏、佐藤氏、津川氏よりお話を伺った。 荏原製作所 経理財務統括部 財務部長 青木 仁氏 荏原製作所 経理財務統括部 財務部 財務企画課 担当課長 佐藤 美歩氏 荏原製作所 経理財務統括部 財務部 財務企画課長 津川 卓也氏 海外子会社の財務情報可視化が大きな課題に 風水力機械や環境プラント、精密・電子などの分野において、産業/公共インフラを支える高品質な製品群を提供する荏原製作所。同社では中期経営計画「E-Plan 2019」のもと、事業収益性向上を目指す活動を推進。ポンプ生産の自動化に向けた設備投資や、海外拠点におけるサービス&サポート事業の拡充など、様々な施策を展開している。 同社の青木 仁氏は「私たち財務部門でも、成長投資や財務規律の維持など、幅広い領域にわたる取り組みを実施しています。高い収益性を確保するために、国/事業別にハードルレートを設定して、投資判断を行う仕組みなども構築しています」と語る。 その財務部門において、近年の重要なミッションとなっているのが、全社の資金管理体制強化だ。その一環として、国内子会社を対象としたキャッシュマネジメントシステムを構築。100 億円以上の余剰資金を圧縮するなど、様々な成果を上げている。 そして、さらに次のステップとして着目したのが、海外子会社の財務情報の可視化である。青木氏はその背景を明かす。 「事業のグローバル化が進む中で、当社の海外売上高比率も 10 年前の約 30% から 50%...続きを読む
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Success StoryINPEX石油インフラを担うグローバル企業の財務戦略 – 海外金融子会社設立の壁を乗り越えた改革 – エネルギーの「上流部門」を手掛ける日本最大の石油・天然ガス開発企業であるINPEX。グループ財務のさらなる高度化に向け、シンガポールに金融子会社設立を決断した。しかし、既存の仕組みでは対応困難な課題に直面。解決のために白羽の矢を立てたのが、キリバのクラウド型グローバル財務管理プラットフォームだ。 INPEX 財務・経理本部 財務ユニット 資金グループ 高津憲佑氏 INPEX 資材・情報システム本部 情報システムユニット ビジネスソリューショングループ 伊藤雅俊氏 INPEX 資材・情報システム本部 情報システムユニット ビジネスソリューショングループ コーディネーター 須藤幸治氏 INPEX Financial Services Singapore PTE. LTD. ディレクター 池田幸代氏 INPEX は、原油や天然ガスを探り当てる探鉱から、商業開発、石油元売会社や電力・ガス会社への原油・ガス販売までの、いわゆるエネルギーの「上流部門」を手掛ける日本最大の石油・天然ガス開発企業だ。新興国の経済成長などによるエネルギー需要の拡大が見込まれる中、20 カ国以上で約 70 のプロジェクトを展開。併せて、再生可能エネルギーを含む新エネルギー開発を推進することで、世界のエネルギー需要に応え、社会にとってかけがえのないリーディングエネルギーカンパニーとなることを目指している。...続きを読む
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Success StoryWanhua Reduces Its Manual Payments by 98% in Less Than Six MonthsA Fragmented View In 2010, Wanhua began the process of upgrading its finance technology. At the time, it relied on numerous e-banking solutions, which was not only inefficient but resulted in the business having...続きを読む
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Success Storyコニカミノルタグローバル資金の一元管理がグループ全体の保有キャッシュ半減に大きく貢献 コニカミノルタは、グローバル財務管理基盤の構築を目指して「キリバ・エンタープライズ」を導入。資金の可視化によるキャッシュの半減、効率的な為替リスクヘッジ、国内関係会社間決済のキャッシュレス化など、多方面にわたる成果が現れた。グループ全体の財務に関する意識改革が成功の礎となったようだ。 意外に大きかった新興国通貨の影響 複合機(MFP)やデジタル印刷システムなどの情報機器、ヘルスケア機器、産業用材料・機器など、幅広い製品やソリューションを全世界のマーケットに提供しているコニカミノルタ。売上高 1 兆 28 億円(2015 年 3 月期 IFRS)の約 8 割を海外が占め、特に米国と欧州での売上げが大きな割合を占めている。 同社が「キリバ・エンタープライズ」を導入したのは、グループ全体が持つ外貨ポジションの内訳をより正確でタイムリーに把握したいということがきっかけの一つだった。 コニカミノルタの財務部長である大森弘之氏は、次のように振り返る。 「2013 年 6 月、当時の FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長が量的緩和の縮小と引き締めを行うと発言し、世界の金融市場が動揺した『バーナンキ・ショック』によって、当社の外貨ポジションも少なからぬ為替差損を被った。欧米の売上高比率が高いので、ドル、ユーロについてはある程度リスクヘッジを行っていたが、このショックによって、当社グループが保有するトルコリラやブラジルレアル、ロシアルーブルなどの新興国通貨からも想定以上の為替差損が発生、グローバルベースでの十分な為替管理ができていないことに気づいた。海外子会社が新興国通貨建てのポジションをいくら持っているのかを本社が正確かつリアルタイムに把握し、管理することの重要性を痛感した」 – コニカミノルタ財務部長 大森弘之氏 当時コニカミノルタは、2014 年度からスタートする中期経営計画「トランスフォーム 2016」の策定作業を進めており、財務分野の中期計画に「エクセレント・カンパニーにふさわしいグローバル財務管理基盤の構築」(大森氏)を目標の一つとして盛り込んだ。そして、高度なグローバル財務管理基盤を有している企業からのアドバイスも参考にしつつ、財務中計を実現するソリューションとして、クラウドのトレジャリー・マネジメント(財務管理)アプリケーションであるキリバ・エンタープライズを導入した。 資金可視化による手元キャッシュの削減 実はコニカミノルタ財務部は、すでに 2008 年頃からグローバルな財務プラットフォームの構築について検討を進めていた。 しかし「当時は各企業が自ら財務プラットフォームを構築するしかなく、多額の初期コストに加え、世界に広がるグループ全体に導入するとなると、バージョンアップやリプレイスのたびに手間や運用コストがかかることなどが大きなネックだった。投資に対して、期待できる効果がなかなか見えなかった」(大森氏) その点、クラウドベースのアプリケーションなら、独自に構築するよりも安価に導入でき、バージョンアップもプロバイダー側が行うので手間や運用コストを抑えられる。しかも、新たに拠点を設けたり、M&A 等によって子会社が増えたりしても、比較的容易に基盤が拡張できる。2015年度だけで海外で...続きを読む
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Success StoryScientist.com: 早期支払オプションが生命を救うThe Need for Accessible Supply Chain Finance Funding has historically been an issue for small and medium-sized suppliers of research services in the preclinical outsourcing sector. These companies are often forced to accept 120-day...続きを読む
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Success Story, Videoケーススタディ: Scientist.comScientist.com is the world’s leading enterprise gateway marketplace for outsourced research and development. The marketplace simplifies R&D sourcing, saving time and money, reducing risk and providing access to the latest innovative tools and technologies....続きを読む
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Success Story, Videoケーススタディ: WeWorkWhat is the value of Kyriba to your organization? Trish Fisher, director treasury operations, WeWork, shares the top benefits of Kyriba, and how Kyriba powers digital transformation with real-time visibility at WeWork to bring...続きを読む
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Success Storyシャルジャ首長国財務省: 先進テクノロジーの活用The Government of Sharjah embraces HSBC’s digital transaction banking solutions and Kyriba’s cloud-based Treasury Management System. In recognition of implementing the solution, Sharjah Finance Department Head, Sean De Silva, was awarded a Best in...続きを読む
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Success StorySixty Seconds with Graff Diamonds…Graff Diamonds has been expanding its network of overseas stores since the first one opened in Monaco in 2000. It now has 45 of its own stores across Europe, Asia, the United States and...続きを読む
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Success StorySpotify: トレジャリー・ミュージックを奏でるInnovation - Sound Treasury Management In alignment with the company’s truly innovative approach to technology, and in support of the challenges associated with managing the exponential growth of a world class digital music service,...続きを読む
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Success StoryJVC ケンウッド為替リスク管理を含むグローバル財務管理システムを選択した JVC ケンウッド JVC ケンウッドは、世界 20 カ国以上で事業展開しており、連結子会社は 70 あまりにも上る。同社では、これら国内外子会社の資金を可視化し、集約することで、有利子負債を圧縮し、M&A などの成長戦略に活用することを目指している。その実現のために、同社が導入したのが、クラウド型財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」だ。 海外子会社に滞留する余剰資金の活用へ 日本ビクターとケンウッドは 2008 年に経営統合し、2011 年 10 月に両社および関連会社が JVC ケンウッドとして統合された。現在、世界トップクラスのシェアを誇るカーナビゲーションシステムやカーオーディオなどの「オートモーティブ分野」を柱に、無線システムなどの「パブリックサービス分野」、映像機器、コンテンツビジネスなどの「メディアサービス分野」の 3 事業を展開している。 生産拠点は国内 6 拠点、海外 5 拠点で、海外生産比率は88%に達する。また事業運営会社も 19 拠点に広がり、海外売上高比率は 59% となっている。国内外の連結子会社は 70 社以上に上る(いずれも 2017 年...続きを読む
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Success Story, VideoDIC財務戦略強化のためにクラウド型財務管理ソリューションを選択 世界トップシェアのインキ、有機顔料のほか、合成樹脂、電子向け材料などを手がける DIC は、海外企業の買収などに伴い、資金効率の向上とリスク管理の強化が課題になっていた。その解決のために、同社が選んだのが、クラウド型財務管理ソリューション「キリバ・エンタープライズ」だ。 スピードと将来変化にクラウドで対応 DIC (ディーアイシー、旧大日本インキ化学工業) は、1908 年、印刷インキの製造と販売で創業した。以後、その基礎素材である有機顔料、合成樹脂の技術をベースに、幅広い製品を提供している。 海外進出の歴史も古く、1919 年には中国に進出、現在、世界 64 の国と地域に 174 のグループ会社(うち、海外 143 社 ※2015 年 12 月末時点)を通じて事業を展開している。海外売上高比率は約60% に達しているという。DIC のグローバル展開において、大きな転機の一つが、米国大手化学メーカー、サンケミカルのグラフィックアーツ材料(インキ、顔料など)部門の買収成功であり、その後も積極的な M&A により海外事業の拡大を図ってきた。 「当社にとって大きな財務課題の一つが、グループの資金効率向上による財務体質強化でした。また、海外事業比率の上昇により、為替管理など様々なリスク対応も行う必要がありました」と DIC 財務部長の古田修司氏は語る。 古田氏によれば、以前は資金管理を表計算ソフトのスプレッドシートを使い手作業で行っていたという。財務部グローバル資金管理担当部長の堺公紀氏は「さらに、これらも残高がわかるのは月末時点のものだけで、月中にお金がどう動いているのか、本社から知ることができませんでした」と振り返る。 古田氏は「資金効率向上のため余剰資金の圧縮を目的としたキャッシュプーリング(資金の自動的な集約・分配)などを活用していましたが、効率的な運用には資金の可視化を行う必要がありました」と語る。 口座の預金情報の把握を行うにはいくつかの方法がある。古田氏は次のように話す。 「これまでは、ERP(統合基幹業務システム)から毎月、会社ごとの預金残高を取得していましたが、それでは速報性がありません。銀行の端末から残高を取得することもできますが、口座数が多く煩雑です。そこで、ERP と直接接続したスタンドアローン型の TMS(財務管理システム)導入も検討しましたが、その実現は容易ではありませんでした。」...続きを読む
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Success StoryDassault Systèmes Success StoryBased on an interview with John Colleemallay, Senior Director, Group Treasury & Financing at Dassault Systèmes. A global enterprise takes advantage of Kyriba’s true SaaS technology to realise significant treasury management and performance benefits....続きを読む
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Success StoryKyriba Helps Qualcomm Increase Global Cash Visibility"The Kyriba personnel that we have been in contact with have been experts in their field. Not only do they know the product very well, but I have found that their Treasury expertise has...続きを読む