サクセスストーリー

野村総合研究所、Kyribaの導入により連結キャッシュの95%を可視化し、グループ配当を倍増

株式会社野村総合研究所(以下NRI)は、1965年に日本初の民間総合シンクタンクとして誕生して以来、長年にわたり、企業戦略の提案や政策提言、システム開発・運用を行ってきました。「新しい社会のパラダイムを洞察し、その実現を担う」「お客様の信頼を得て、お客様とともに栄える」を企業理念に掲げ、「コンサルティング」「金融ITソリューション」「産業ITソリューション」「IT基盤サービス」の4事業を通じて、国内外の企業・行政の活動や、社会・暮らしを支えています。グループ従業員数は16,000人を超え、世界16か国・地域でグローバルに事業を展開しています。

そのような環境下において、各国の金利は上昇し、M&Aによるグローバル事業の拡大や海外拠点の増加が進んでおり、資金効率の向上やガバナンス強化は必要不可欠でした。

Kyribaを導入する以前、キャッシュ残高や借入金は連結会計システムやExcelを通じて収集されていたため、グループ全体の月末キャッシュ残高を把握するのに、半月以上かかっていました。日次のキャッシュフローの把握ができていないことから、各社の最適運転資金の把握やキャッシュフローの予測も難しい状況でした。

Kyribaの導入により、NRIは現在、連結キャッシュ残高(定期預金等を除く)の約95%を日次で可視化できるようになりました。また、子会社の運転資金や配当に関する議論を支えるデータ基盤も整備されました。Kyribaに接続されたグループ各社からの配当総額は前年比で倍増し、短期資金運用をはじめとする高付加価値業務へのトレジャリーリソースのシフトも進んでいます。

NRIがグローバルキャッシュ管理にKyribaを選んだ理由

NRIはKyribaを採用しました。その理由は、集中型キャッシュ管理を支援する能力と、グローバル企業との豊富な実績によるものです。評価にあたり、様々なツールを比較検討しましたが、Kyribaが際立っていたのは、国内外の口座を可視化する能力と、キャッシュフロー予測およびシナリオ分析のサポートを提供できる点でした。

日本でのKyribaのプレゼンスも決定的な要因でした。NRIは日本語サポートセンターとのコミュニケーションができる点を高く評価しました。英語のみのサポートと限られたタイムゾーン対応では、導入後の運用が困難になると判断したため、このローカルサポートは重要な要素でした。

可視性と流動性計画を核としたトレジャリー基盤の構築

NRIは、キャッシュ管理・予測(Cash Management & Forecasting)、負債ポジション管理(Debt Position Keeping)、投資ポジション管理(Investment Position Keeping)、流動性計画(Liquidity Planning)、そしてKyribaの信頼できるエージェント型AI「TAI」を導入しました。同社はまず、キャッシュ、負債、投資のポジション管理に関するコアモジュールを導入し、その後、より高度な予測とシナリオプランニングを支援するLiquidity Planningを追加しました。

NRIはまた、これまで手作業で行っていた分析を高度化・効率化する取り組みの一環として、TAIも導入しています。

Kyribaの導入により、NRIはこれまで断片的に管理されていたグループ全体の財務情報にタイムリーにアクセスできるようになりました。同社はキャッシュ残高、定期預金、借入金、その他の金融取引をKyribaに集約し、海外子会社を含むグループ全体の財務情報にタイムリーにアクセスできる共通のトレジャリー基盤を構築しました。

可視性を具体的なトレジャリー成果へ

「Kyribaに蓄積された日次データをもとに各社に必要な運転資金を算出することで、配当や減資の交渉においても客観的かつ証拠に基づいた議論が可能になりました。」株式会社野村総合研究所 財務部 資金課 課長 岩田 善行 様

Kyribaで利用可能な日次データにより、NRIは各社の必要な運転資金を算出し、グループ全体のキャッシュ残高の最適化を支援する情報として活用できるようになりました。この強固なデータ基盤により、配当や減資に関するより客観的な議論が可能になりました。Kyribaに接続されたグループ各社からの配当総額は前年比で倍増する予定です。

「Kyribaに蓄積された実績データを活用し、資金繰り予測をKyriba上で把握できるようになったことにより、これまでExcelで行っていた手作業による集計作業が大幅に削減されました。生み出された時間は、より高付加価値な業務へのリソースシフトに活用されています。」株式会社野村総合研究所 財務部 資金課 エキスパート 小澤 祥子 様

Kyribaは手作業の削減にも貢献しています。NRI単体のキャッシュフロー予測が容易になり、月次キャッシュフロー予測の作成・更新に要する時間(以前は月約2日かかっていた作業)が短縮されました。トレジャリーチームは、特に短期資金運用などの高付加価値業務へのリソースシフトを進めています。以前は当座預金に滞留していた資金が短期投資でより積極的に活用されるようになり、財務収支が改善されています。

ガバナンスも向上しました。KyribaによりNRIが子会社の口座情報と資金移動を迅速に把握できるようになったことで、不正防止の観点からチェック・アンド・バランス効果が生まれています。これは、NRIがグローバル展開を続ける中でのガバナンス強化に貢献しています。

From left, Mr. Yoshiyuki Iwata and Ms. Shoko Ozawa, Nomura Research Institute, Ltd. 左より、株式会社野村総合研究所 財務部 資金課 課長 岩田 善行 様、エキスパート 小澤 祥子 様

リアクティブなキャッシュ管理からプロアクティブな流動性計画へ

NRIが特に評価しているのは、Kyribaのダッシュボードとシナリオ機能です。ダッシュボードはキャッシュ残高やキャッシュフロートレンドなどの重要情報に即座にアクセスでき、一目で状況を把握できるとユーザーからも好評を得ています。Liquidity Planningにより、NRIは複数シナリオの予測値を保持し、条件を変えながらキャッシュフローの見通しを柔軟に分析することが可能です。

「今後は、構築してきた可視化インフラをさらに発展させ、リアクティブな対応を中心としたキャッシュ管理から、プロアクティブなアクションを取れる体制への移行を目指していきたいと考えています。」株式会社野村総合研究所 財務部 資金課 課長 岩田 善行 様

子会社からのキャッシュ不足報告を待つのではなく、NRIはKyribaに蓄積された実績データと予測データを活用して将来のキャッシュ不足リスクを事前に把握し、早期に対策を検討することを目指しています。

NRIはまた、追加のグループ会社へのKyriba展開も計画しています。トレジャリーの継続的な進化の一環として、同社はTAIの活用探求も進めており、これまで手作業で行ってきた分析をAIで高度化・効率化することを目標としています。

NRIにとって、Kyribaは単なるキャッシュ可視化プラットフォームではありません。グローバルなトレジャリー変革の基盤として、財務部門の資金効率向上、ガバナンス強化、そしてビジネスへの戦略的価値向上を支援しています。

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